なんとナントの難破船

この前の話なんですけど、夜行バスに乗っていたらSAでの休憩中車内で突然声をかけられて、「学生さん?ちょっと話聞かせてもらえるかな」とか言われて。断るのもなんだしと思って言われるがままバスを降りたらその人にSAの人気のないところに連れて行かれた。過去に面識のない人だし、バス内で私が何か咎められるようなことをしたとも思えないし、いきなり何でこんな展開になってるんだろう…という疑問と恐怖でいっぱいの私に対し、それまで当たり障りのないことを一方的に話しかけてきていたその人は立ち止まったところでようやく本題を切り出す。

「実はあなたが昔おれが好きだった人に似ていて」

 

………

 

えーっと………

 

「よかったら連絡先教えてもらえませんか?LINEとか」

 

いやあの…LINEはこの前消しちゃって…。(大嘘)

 

「それじゃあケータイの番号とか」

 

はあ……番号だけなら……(くそっ怖くて断れない)

 

「メール送ってもいいですかね」

 

いいですけど……でも、気持ちには応えられないと思います。わたし、恋人いるので。

 

「えっそうなんですか?同い年の人?」

 

(うへえ無意味っぽい質問きた)はあ、まあそうですね。すごく優秀な人で()。大学で先端研究してるんです()。←話を盛った

 

「そうですか……でも、時々メール送らせてください」

 

(えっなんでそうなるの)ちなみに何歳の方なんですか?

 

「いやあ恥ずかしいなあ……(ピーーー)歳です」

 

 

 

干 支 が 一 緒

 

 

 

まじか………。

 

 

こうやって書くとただのナンパの話っぽく思えるかもなんですけど、すっごく気持ち悪かったんですよ。暗い車内で突然声かけてくる、身分を名乗らない、理由も告げず人気のないところに連れていく、ってもうこれだけで何かを覚悟しましたね。何が起きてもおかしくない状況だなと。

で、ただでさえ恐怖でぞわぞわしてるのにその人は話してる間じゅうずーーーーっと私の顔を舐め回すように見てるわけですよ。思い出してください。「おれが昔好きだった人に似てる」ですよ?私を見ながら、私の顔にその人の面影を探して「ああやっぱり似てる」とか思ってるわけですよ。ゲーーーーッ!

 

 

………でもなんで私がその人に似てるってわかったんですか。ちょっとすれ違ったあの一瞬しか顔見えなかったと思うんですけど。

 

「いや、わかりますよ(笑)。だってあなた目立つし」

(※このときの私の服装はスーツ)

 

ゾッ………。

もうスーツでバスに乗るのやめよう……。と決意したわたしでした。

 

 

そうそう。この話の本当に怖いところは、その相手がバスのハンドルを握っていた人だったっちゅーことです。コンプライアンスとは?良識とは?常識とは??

「恋人がいる」「その気はない」って言ってるのに食い下がってくるところとか、昔の想い人の影を追ってるっぽいところとか、私の行動次第では職を失いかねないリスキーなことをリスク管理もせずに(一応私に「声かけたこと秘密にしてね」って口止めはしてきたけど、こちらに秘密にしてやる義理は微塵もないのだからそんなんで口止めできると思ってんのかアアン!?!?!??と言いたい)やってのけるその頭の弱さとか、何よりそれらを包括する「12個上」の衝撃とか、もう全部無理。無理だよ。

 

万が一、いやそんなことはないようにと願うけれど、またどこかでその人に会っても大丈夫なように整形……じゃなくて整形レベルでのダイエットをしようと思います。